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特許の価値・価格
2007-08-02
よく言われていますが、特許の価値評価は難しいものです。
発明がどのくらいの規模で実施されるのか、市場規模の大きさはどのくらいあるのか、特許を回避可能な代替技術があるかないか、など、いろいろな考慮すべき要素が絡むからです。
そして、時に「思惑」が要素に絡むこともあります。

当事務所のお客様ではないのですが、先日特許出願中の発明について相談を受けました。
発明の内容は、通常は廃棄物として扱われるあるものを利用して、融雪に用いるもので、「環境」「省エネ」などの要素があり、非常に有望な技術のようにお見受けしました。

そして、出願公開されたとたんに注目されて、事業化や資金の拠出など数社から申し出があったとのことです。
さて、ご相談の内容自体は比較的簡単で回答は容易だったのですが、驚いたのは他社からあった申し出の額です。
なんと、個人経営であるお客様の会社に、数億円も投資したいとのこと。
しかも、まだ特許化されてもいないにもかかわらずです。

詳しいお話を伺うと、直接お客様に連絡を取ってきたのはコンサルティング会社であって、資金を提供する会社は別にあるとのこと。
発明の事業化は数千万円あれば十分なはずなのですが、いろいろな思惑があって数億円の投資話がでてきたようです。

つまり、コンサルティング会社にとっては多額の仲介手数料を得たいので投資額を大きくしたいという思惑があります。
また、想像ですが、資金を提供する会社にとっては、多額の投資することで株式を取得して経営権を握りたい、という思惑もありそうです。

もちろん、問題の数億円は、表向きはプラントを造るための費用ということになっています。
このお金は発明の価値によって投資額が決定されたはず、と考えれば数億円の何割かは発明に対する評価額とも言えなくはありません。
ただし、これが本当の意味での発明の価値なのかどうかはよく分かりません。

価格決定の特異な例ですね。

他のお客様にとっても、特許の価値はもちろん最大の関心事。
特に個人のお客様のようにご自分で発明を実施する予定はなく、第三者に実施させる場合、特許の実施料は重要です。
そして、実施料は特許の価値に比例します。

前述のように、特許の価値評価自体は難しいので、私たちが見積もりを求められても簡単にできそうにありません。
そこで、せめて、事務所のお客様が有利な条件でご商売できるように、事務所としてささやかながらお客様の特許を宣伝できればいいなあ、と考えています。
つまり、価値評価自体は難しいけれど、その特許の技術の価値を本当に理解して、かつ必要としている第三者に知らしめることができれば、特許の価値を高く見積もってくれるのではないか、と期待しているのです。

それには、このホームページを活用して特許を宣伝するのがいいのではないか、と考えています。
乞うご期待。

年齢について
2007-07-27
某電機会社に入社して配属された先は、システム設計とプログラム作成が中心の部署でした。
Windowsが登場する少し前のことですが、その頃は、いわゆるプログラマ30代限界説が、まことしやかにささやかれていたので、心配になった記憶があります。

プログラマ30代限界説とは、プログラム作成に適した年代は20歳代までであって、残業に耐えられなくなったり、頭の柔軟性が失われるそれ以降の年代では、若手にかなわなくなる、というものだったと記憶しています。

40歳までそのような仕事に従事した経験から言えば、残業に耐える体力が衰えることはともかくとして、頭の柔軟性が失われるという理由付けは正しくないようです。
最先端の技術に触れている限り、何歳になっても優秀なプログラマは何人もいました。
プログラマが年齢と共に減っていくのは、能力的に劣るからという理由ではなく、より単価の高いSEにシフトしているため、というのが本当の理由のようです。

プログラム作成能力と年齢とはあまり関係が無さそうです。

ところで、発明能力と年齢との関係はどうでしょうか。

発明には柔軟な発想力が必要です。年齢が若い方が柔軟性があるようにも思えるのですが、あながちそうとばかりも言えないようです。
事務所に特許出願の依頼をされる発明者の方とお会いすると、経験豊富なベテランの方がとても多いような気がします。
それも、直接研究開発をされている方だけではなく、管理職の方も発明されるので、とても不思議です。

発明能力は、年齢との関係よりも、個人の性向によるところが大きいのかも知れません。

さて、個人的にはもっとも気になる、弁理士の能力と年齢との関係ですが・・・

まだ、弁理士になって間もない自分が云々言えるたぐいの話でもないのですが、専門性が要求され、技術の内容を説得力をもって説明する能力は、年齢によるよりも、経験量や個人の能力によるものの方が大きいような気がしています。

もって生まれた能力はいかんともしがたいですが、経験を積めば何歳になっても第一線で活躍することができる・・・

ところで、先日、若手弁理士の勉強会なるものに参加してきました。
なんと、参加メンバーは30代〜50代にわたっていました。
他の業界では考えられないことですが、この業界では自分はまだまだ若手。

プログラム作成能力や発明能力と同様に、弁理士も年齢はあまり関係がなく、しかもまだ十分に若手・・・?
精進して第一線に躍り出る日も近い・・・

夏期休暇と手続の期限
2007-07-25
ここ数日、好天が続いているので、まもなく関東も梅雨が明けるのではないかと期待がふくらみます。
夏も本番に入ると、夏期休暇が楽しみになってきます。

さて、特許関係の仕事も、他の多くの仕事と同様に各種の手続には守らなければいけない期限が定められています。
例えば、審査請求は特許出願から3年以内にしなければいけない等です。
このような、比較的余裕がある期限であれば問題がないのですが、余裕が少ない期限も若干あります。
余裕の少ない(?)期限の例には、拒絶理由通知があります。拒絶理由通知は、特許庁の審査官が特許出願を審査した結果、あなたの特許出願には問題点があるから特許査定は与えられないよ、という通知です。この通知を受けてから、60日以内に、適切な補正を行ったり、
特許性があることを主張する意見書を提出して、審査官を納得させることができれば特許査定を受けることができます。

60日もあれば、比較的手続は余裕があるようにも思えます。
しかし、この通知を受け取ると、まず最初に事務所で拒絶理由を分析して、お客様に内容を解説してお伝えする必要があります。
次に、特許査定を得るにはどのような補正をしてどのような意見を主張したらいいかをお客様と検討して、最後に手続補正書および意見書を作成します。
お客様とのやりとりは数回に及ぶこともあり、日数がかかりますので、それほど余裕があるという訳でもありません。

そして、さらに期限の短い手続もあります。拒絶査定不服審判の請求です。
これは特許出願に対して審査官が最終的に、特許を与えることはできないとして、拒絶査定をしたときに、出願人が抵抗することのできる唯一の手段です。
つまり、審判を請求して、審査官の判断は間違っていますよ、特許されるべきですよ、と審判の場で主張することができます。
拒絶査定不服審判によって特許査定されることも多々あり、なんとしても特許査定を勝ち取りたい出願人にとっては、大切な制度です。
しかし、審判の請求は、拒絶査定から30日以内にしなければいけません。
たったの30日です。
拒絶査定の分析をして、審判で戦えそうか検討するには、余裕はあまりありません。

夏期休暇のような長期休暇は楽しみでもありますが、期限に余裕のない手続とぶつかると、さらに手続の余裕が無くなります。
詳しくは説明しませんが、実は、拒絶理由通知や拒絶査定を受けるタイミングは、ある程度事務所でコントロールすることができます。
どのタイミングでこれらの通知を受け取るか・・・・
なるべく、予定している夏期休暇に期限がかからないように、いろいろ、作戦を練りながらタイミングを調節する必要があるのです。

ところで、肝心の夏期休暇をいつにするか・・・実は家族との調整が遅れていて、そちらの方の予定すら立っていない状況。
何とかしなくちゃ。

特許を取れる確率は?・・・
2007-07-09
 九州地方は今年も集中豪雨に見舞われているようです。所長の実家が九州なので、被害の状況が気にかかります。

 さて、事務所ではたびたび、「私の発明が特許される確率はどのくらいですか?」というご質問を受けます。そして、事前に先行文献を調べて、同一の発明は公開されていないことを確認されて来られる、ご経験豊かなお客様もいらっしゃいます。

 ご質問を受ける発明の多くは、事務所の得意な分野の機械関係および日用品等であり、所長は審査官の経験が長いので、先行文献等から判断して特許査定される確率がかなり高そうだ、とか、特許化は難しそうだ、等のある程度の確度の予測をしています。しかし、所長にも、特許されるか拒絶されるかボーダ上の発明、いわゆる五分五分の案件については、予測が難しいものもあるようです。

 ところで、この五分五分という感覚は、特許性が50%という意味とはちょっとニュアンスが違っています。そのあたりから説明すると・・・

 特許性の判断の中心は、進歩性の有無の判断です。当業者が先行発明等から容易に発明し得たものは進歩性は無い、容易に発明し得なかったものは進歩性を有するとされます。ところで、当業者が先行発明等から容易に発明し得たかどうかの判断を下すのは、人である審査官です。特許庁では、客観的に審査が行われるように審査基準を設けていますが、審査官の主観を完全に排除することはできません。従って、担当する審査官によって査定の行方が異なる可能性がありそうですよね。・・・・(可能性だけでなく、実際上も・・・)

 また、私たち弁理士が行う審査官とのやりとり(中間処理)、すなわち、進歩性を有する旨の主張(意見書)や、要求する権利範囲の減縮(補正)をどのように行うかによっても、特許される確率が大きく変わります。さらに、たとえ拒絶査定を受けたとしても、拒絶査定不服審判を請求して特許査定を勝ち取ることも多々あります。
 このように、ボーダ上の発明は、特許されるためには、中間処理等で「粘る」必要があるのです。しかしこの場合は費用もかかったり、権利化できたとしても希望する形では無い場合もあり、「粘る」べきかどうかは審査の状況を考慮の上、お客様とのご相談で決めていくことになります。

 このような諸々の理由で、特許される可能性が、非常に幅の広い五分五分というニュアンスのケースがあるのです。しかしこの場合、文字通りそのまま伝えて良いのかどうか悩ましいところです。

 特許出願には費用がかかるので、特許される確率が50%以上だったら、出願してみよう。そうでなかったらあきらめよう、とお考えのお客様に、特許される確率は五分五分です、と答えるのは、なんとも歯切れが悪く、お客様に何も判断材料を提供していないように見えるからです。また、五分五分という回答には、逃げ口上的な判断の放棄とも受け取られかねないからです。

 いつかは、「私に担当させていただければ、60%の確率で特許査定を得ます。」のような答え方ができれば、かっこ良いのですが、実績を伴わない言葉は、単に信用を失うだけ。。。今は、地道に実績を積み上げていくしかないなあと思っています

シフト補正ルール
2007-06-25
梅雨入りが発表され、これからじめじめした季節に入ることと思われましたが・・・
雨が降ったのは梅雨入りの日だけ。その後ずっと好天が続いています。
もちろん晴天はうれしいのですが、水不足にならないか心配してしまいます。

 先日、弊事務所の所長の友人弁理士が遊びに見えました。そして、いわゆるシフト補正禁止ルールが話題に上りました。
その方は、かつてルール策定の会合に出て、弁理士会代表として意見を主張したとのことですが、残念ながら容れられなかったようです。

 シフト補正禁止ルールを一言で言うと、特許請求の範囲の補正の際にも、発明の単一性を満す必要がある、というものです。

 さて、特許出願された発明は、特許庁で審査されて特許査定されます。
発明は書類「許請求の範囲」の請求項に記載されますが、いわゆる発明の単一性を満たせば、1の特許出願で複数の発明を複数の請求項に記載することができます。
例えば、「特定の波長の電磁波を遮蔽するフィルタ」と「レンズにそのフィルタが貼付されたサングラス」等が発明の単一性を満たしています。
そして、出願された明細書は、特許査定されるまで、一定の条件の下、補正することができます。
シフト補正禁止ルールとは、この補正に対する制限なのです。

 1の願書で記載できる複数の発明は、すでにご説明したように、発明の単一性を満たす必要があります。
したがって、補正においても発明の単一性を満たすべきである、とするシフト補正禁止ルールは、当然と言えば当然です。
 しかし、出願人が、発明の単一性があると信じて、2つの発明を1の願書で特許出願し、そして審査で発明の単一性が満たされないと判断されたときに困ったことが起こります。
本当に権利化を希望しているのが請求項2に記載の発明の場合、発明の単一性を満たすために、請求項1を削除すれば済むように思われます。
しかし、この補正がシフト補正禁止に当たり、補正ができないとのことなのです。
 曰く、当初の請求項1に記載の発明と請求項2に記載の発明とは、発明の単一性を満たしていない。
請求項1を削除して、請求項2を残す補正をしても、補正されて残された新請求項は、旧請求項1と発明の単一性を満たしていない。
だから補正は許可しない、と言うわけです。

 なんだか分かるような分からないようなルールだなあ、と思われることでしょう。
一応、もっともな理由付けがされてはいます。
しかし、知財関連の仕事に携わる者としては、このルールに厳しさを感じています。
今後の運用状況を注意深く見守る必要がありそうです。

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